自己責任

4/20付の天声人語から。
http://www.asahi.com/paper/column.html
数冊の辞書で調べたところ、自己責任は載ってなかったようです。
gooの辞書で調べてみると自己責任は出ずに、自己責任原則が出ました。

じこせきにんげんそく 【自己責任原則】

個人あるいは組織などが主体的に行なった選択や行為に関して責任を負うものとする原則。規制緩和の進展でその重要性が主張されている。また,金融システムの安定化策を金融当局の管理に任せるのではなく,個々の金融機関が経営健全化のために自己努力すべきとする考えについてなどにいう。

どうも現在、イラク邦人拉致の人質になった方々に対して使われてる意味とは微妙に違ってる感じですね。
さて、私の考える自己責任ってのをちょっとだけ書いておきます。
どこにいてもリスクというものはあります。道を歩いていて交通事故に遭う場合もあります。
しかし、可能な限りリスクを軽減する方法はあります。
交通事故で言えば、「歩道を歩く」「信号を守る」「横断歩道を渡る」など。
そうすることによって、交通法規をほぼ守っている普通の車からの事故には遭いにくくなります。
もちろん、暴走してくる車とか飲酒運転の車とかからは身を守れないかもしれませんが、格段に事故に遭う確率は下がっているはずです。


振り返って、今回のケースですが、もっともレベルの高い「退避勧告」が十数度だされているイラクに行くからにはそのまま行けば命にかかわることはわかっていたと思います。
そのために、ボディーガードを雇うとか、現地の情報を集めてルート等も含め検討をして、リスクを最小限に抑え、それでも危険を感じるのなら行くべきではなかったでしょう。
リスクが半々とか博打的要素で行くのではなく、可能な限り0%に近づけてから行く事が自己責任だと私は考えています。


人質になった方々がなぜ叩かれているのかというと、このようなリスク管理をしていないのが見えているのと、家族と支援者の方がまず、「政府の責任」「自衛隊のせい」等、責任を転嫁する発言をしてしまったからではないでしょうか?
だからこそ、世論は誰の責任だと言う話になっていって、人質になった方々の自己責任という話になったのではないでしょうか。


関連
http://d.hatena.ne.jp/takanoe/20040410#p1
http://d.hatena.ne.jp/takanoe/20040413#p1
http://d.hatena.ne.jp/takanoe/20040416
自分とこのイラク関係の日記


http://www.sankei.co.jp/news/040418/sha094.htm

 イラクに入国したことへの自己責任を問う声があることについて、睦雄さんは「危険な国には人を行かせない措置の徹底が必要ではないか。私も妻も退避勧告が出ていると知らなかった。もし知っていたら相当強く止めた」と述べ、政府の渡航規制に関する対応に不満ものぞかせた。

……ですからこういう発言を出来ちゃうのが問題なんじゃないですかねー